「TOEICってどんなテストなんだろう?」
名前は聞いたことあるけど、どんな試験内容なのか分からない人も多いかと思います。
(ちなみに読み方は"トーイック"です)
そこでこの記事では、
- TOEICとはどんなテストか
- TOEICを受験するメリット・デメリット
- TOEICの試験内容
- TOEICの難易度
- TOEICの勉強法
- TOEICに関するよくある疑問・質問
に関してまとめてみました。
この記事を書いている僕は、TOEIC900点や国家資格である通訳案内士を持っています。
なので、多少は参考になるかなと。
では本題へ!
TOEICとはどんなテストが分かりやすく解説
TOEICはTest of English for International Communicationの略で、英語力を測る試験です。
TOEICには3種類ある
TOEICには、大きく分けて3種類あります。
それが以下の3つです。
【TOEICの種類】
- TOEIC Bridge
- TOEIC L&R
- TOEIC S&W
TOEIC L&R:リスニングとリーディングの試験
TOEIC L&Rは、リスニングとリーディングの試験です。
リスニングパート(495点)とリーディングパート(495点)で構成されており、990点満点となっています。
ポイント
リスニング&リーディングの試験
TOEIC S&W:スピーキングとライティングの試験
TOEIC S&Wは、スピーキングとライティングの試験です。
スピーキングパート(200点)とライティングパート(200点)で構成されており、400点満点となっています。
ポイント
スピーキング&ライティングの試験
TOEIC Bridge:リスニングとリーディングの試験(初心者向け)
TOEIC Bridgeは、リスニングとリーディングの試験です。
リスニングパート(90点)とリーディングパート(90点)で構成されており、180点満点となっています。
TOEIC L&Rとの違いは、難易度ですね。
TOEIC Bridgeは、L&R試験に比べると難しくありません。
ポイント
リスニング&リーディングの試験(初心者向け)
一般的にはTOEIC=TOEIC L&R
「TOEIC」と言ったら、一般的にはTOEIC L&Rのことを指します。
よく「就活・転職でTOEICのスコアが有利」と聞くと思いますが、このTOEICとはほとんどの場合TOEIC L&Rのスコアです。
したがって、3つの中であれば、まずTOEIC L&Rを受けるのがおすすめです。
就活・転職でも役立つし、何より英語の基礎がしっかり身につきます。
そのため、ここから先はTOEIC L&Rの
- メリット・デメリット
- 試験内容
- 効果的な勉強法
- よくある疑問・質問
について書いていきます。
TOEIC S&Wについて詳しく知りたいという場合は、以下の記事をどうぞ。
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TOEIC Bridgeに関しては、個人的に受ける必要はないと考えているので言及しません。
Bridgeを受けるなら、L&Rを受けることをオススメします。
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TOEIC L&Rを受験するメリット・デメリット
次にTOEIC L&Rを受験するメリット・デメリットを解説します。
TOEIC L&Rを受験するメリット
TOEICを受験するメリットは大きく分けて3つあります。
1:英語の基礎がしっかり身につく
英語の基礎をちゃんと分かっていないと、TOEICのスコアは上がりません。
そのため、英語の基礎を学ぶのにピッタリな試験と言えます。
英会話をできるようになるには、ある程度のリスニング・リーディング力が必須です。
なぜかというと、リスニング力がなければ相手の発言を聞き取れない。
そしてリーディング力がなければ、英語の意味を理解できないからです。
よく「TOEICはできないけど、英会話はできる」と言っている人がいますが、リスニングとリーディングできなければ英会話はできません。
以下の記事でも書いたように、それはあり得ないのです。
2:社会的な証明になる
TOEICのスコアが高いと、「自分はこれくらい英語ができる」という社会的証明になります。
具体的にいうと、転職・就活などで大きな武器となるでしょう。
実際、約7割の会社が採用を行うとき「TOEICのスコアを参考にしている」と回答しているほどです。
約7割の会社が採用の参考にするということは、TOEICのスコアが高いだけで有利になります。
イメージとしては、
- TOEIC600点:なかなかやるじゃん
- TOEIC700点:いいね!
- TOEIC800点:かなりスコア高いですね!
- TOEIC900点:めっちゃすごい!
といった感じですね。
より詳しいTOEICスコア別の転職市場における評価については、以下の記事をチェックしてみてください。
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3:勉強しやすい
勉強しやすいこともTOEICの良いところ。
ニッチな分野の勉強だと参考書の質が低くなりがちですが、TOEICは日本でもっとも人気な英語の試験なので、質の悪い参考書は売れません。
そのため、TOEICの参考書は質が高く、かなり分かりやすく作られています。
さらに言えば、スコアとして自分の英語力が数値化されるので、目標が明確になりやすいのもポイント。
例えば「英語をできるようになりたい」はボヤッとした目標ですよね。
このように目標が曖昧だと、何から手をつけて良いか分からないので、なかなか勉強がはかどりません。
一方、「TOEIC900点を取る」のような目標だと、どんな勉強をすれば良いかが明確になります。
その結果、勉強効率が上がりやすいのです。
より詳しい勉強法については、以下の記事をどうぞ。
TOEIC L&Rを受験するデメリット
逆にTOEIC L&Rのデメリットはなんでしょうか?
僕が思いついたデメリットは、以下の2つです。
1:受験料が高い
TOEICは受験料が高いです。
1回の受験で約6000円くらいかかります。
ただ
「6000円の投資で英語力が上がる!」
と考えることが大事かなと。
6000円を出せば英語力が上がり、結果t系に自分の価値も上昇すると思えば、安いと思いませんか?
2:TOEIC範囲外の英語になると理解が難しくなる
TOEICで学ぶ英語は「ビジネスシーン」、「レストランでの注文」、「駅でのアナウンス」のような実用的な英語がメインです。
そのため、TOEICでハイスコアを取れても、海外ドラマを字幕なしで観られるようにはなりません。
TOEIC範囲外の英語だと、理解が難しいです。
TOEIC範囲外の英語を理解するには、さらに勉強する必要があります。
TOEICはあくまでも通過点に過ぎないのです。
TOEIC受験はデメリットよりもメリットの方が大きい
たしかにデメリットもありますが、明らかにメリットの方が大きいです。
頑張って結果さえ出せば、投資した以上のリターンを確実に得られるでしょう。
- 英語を話せるようになって自信を持ちたい
- いい会社で働きたい
- 年収を上げたい
- モテたい
英語の勉強を始める理由は、それぞれだと思います。
しかし、理由は違えど、TOEICである程度のスコアを取れれば、こういった目標に近づくことは十分可能なのです。
TOEIC L&Rの試験内容
次にTOEIC L&Rの試験内容について解説します。
TOEIC リスニングパートの内容
TOEIC L&Rでは、リスニングパートから試験が始まります。
全部で100問あり、時間は45分です。
Part1の内容
Part1は写真描写問題で、全部で6問あります。
短い英文が4つ流れるので、写真についてもっとも的確に描写している英文を選び、解答用紙にマークします。
【例題】
引用:TOEIC 公式サイト
Part2
Part2は応答問題で、全部で25問あります。
最初に質問または文章が流れ、そのあと最初に流れた英語に対する3つの回答がそれぞれ1度だけ放送されるので、応答としても最もふさわしい回答を選んで解答用紙にマークします。
【例題】
Q.Where is the new fax machine?(新しいファックスはどこ?)
- A:Next to the water fountain.
- B: I'll send a fax tomorrow.
- C: By Wednesday.
Part3の内容
Part3は会話問題で、全部で39問あります。
2人または3人の人物による会話が1度だけ放送されるので、会話を聞いて問題用紙に印刷された設問と解答を読み、最もふさわしい選択肢をマークします。
【例題】
- A.おたくのWebサイトで買ったコーヒーマシーンについて電話をしているんだけど、もう壊れてしまった。そんな長く使ってないのに。
- B.それは申し訳ございません。いつ購入されましたか?
- A.1年ちょっと前。多分、保証期間はちょうど過ぎてしまった。
- B.本当にすみません。では次回購入の際に使える40%オフのクーポンを差し上げます。
Q.Why is the woman calling?
- A: To cancel an order
- B: To complain about a product
- C: To redeem a gift card
- D: To renew a warranty
注意ポイント
会話は英語で流れます
Part4の内容
Part4は説明文問題で、30問あります。
アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送されるので、このトークを聞いて問題用紙に印刷された設問と解答を読み、最もふさわしい選択肢をマークします。
【例題】
- 車の修理会社のトーマスです。
- あなたの車の修理の件について電話しています。
- もう車の修理終わったのですが、弊社はあとちょっとで閉店します。
- 明日でしたらいつでも対応できますので。
- では。
Q.What does the speaker say about the repair?
- A: It is not required.
- B: It has been finished early.
- C: It will be inexpensive.
- D: It is covered by a warranty.
注意ポイント
説明は英語で流れます
TOEICリーディングパートの内容
Part5の内容
Part5は短文穴埋め問題で、30問あります。
短い英文の中に穴があるので、4つの選択肢のうちどれが適切かをマークする問題です。
Part6の内容
Part6は長文穴埋め問題で、16問あります。
短い英文の中に穴があるので、4つの選択肢のうちどれが適切かをマークする問題です。
【例題】
Part7の内容
Part7は長文問題で、54問あります。
英文を読んだ上で、設問に対する最も適切な選択肢を選ぶ問題です。
【例題】
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TOEICの難易度は標準レベル
TOEIC L&Rの問題をみて、「難しそう。。」と感じた人もいるかもしれません。
けど、実際はそんなことないです。
TOEICの難易度は標準レベル
TOEICの難易度は全体的に標準レベルです。
具体的に言うと、中学・高校レベルの基礎的な内容を押さえておけば問題ありません。
例えば、僕たち日本人も日本語での日常会話なら簡単って思いますよね?
一方、大学受験の現代文だと少し難しく感じると思います。
TOEICの英語は、日常生活で身近な英語が中心です。
そのため、問題の難易度的にはそこまでハードルは高くありません。
ぶっちゃけた話、
大学受験 >>> TOEIC
ですね。
MARCHレベルの英語試験の方が、格段にTOEICよりも難しいでしょう。
それでもTOEICを難しく感じる人が多い理由
標準レベルの難易度にも関わらず、TOEICを難しく感じる人が多いのはなぜか。
それは、時間に余裕がないからです。
TOEICでは情報の処理速度を求められる
TOEICで求められるのは「情報の処理速度」です。
要するに、「簡単な問題をどれくらい速く・正確に解けるか」の勝負ということですね。
例えば、「1234+1429=?」という計算問題は簡単ですけど、1秒で解けって言われたら厳しいと思います。
イメージとしてはそんな感じで、TOEICで求められる情報処理速度の基準が高いがゆえに、難しく感じる人が多いのです。
TOEICに処理速度が求められる理由
なぜTOEICでは処理速度が求められるのかというと、仕事や日常生活で使う英語をTOEICでは想定しているからです。
日常生活でのコミュニケーションをスラスラできなかったら困りますよね?
だからこそ、瞬時に英語を理解できる必要があります。
TOEICは受験英語のように「考えて解くタイプの問題」ではありません。
受験英語では「英語力+思考力」が求められますが、TOEICではパッと英語をみて素早く理解することが求められているのです。
スコア別の英語力の目安や難易度については、以下の記事に詳しくまとめました。
興味があればチェックしてみてください。
TOEICに関するよくある質問・疑問への回答
最後に、TOEICに関するよくある疑問・質問にお答えします。
Q.TOEICの勉強はどのようにやれば良いですか?
まずは
- 英文法
- 英単語
- 発音
の勉強から始めましょう。
これらは英語の基礎中の基礎です。
詳しい勉強法については、以下の記事をどうぞ。
Q.TOEICスクールに通うべき?それとも独学でOK?
TOEICは独学すべきか・スクールに通うべきかですが、どっちでも大丈夫です。
スクールに通った方が挫折しにくいので、多少は結果が出やすいかと思います。
けど、独学でもちゃんと結果を出すことは可能です。
TOEICの独学については、以下の記事をチェックしてみてください。
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Q.TOEIC900点ってどれくらいすごいの?
TOEIC900点を取れるのは、全受験者の上位3%です。
なので、かなりの上位層ですね。
TOEIC900点を取れれば、転職や就活でかなり有利になります。
TOEIC900点を取るメリットは、かなり大きいでしょう。
ただし、英語の実力に関しては、TOEIC900点でもまだまだ不十分かなと。
より詳しいTOEIC900点の実力については、以下の記事をどうぞ。
Q.TOEICの勉強をすれば年収アップを狙える?
TOEICのスコアが高ければ年収アップも狙えます。
実際、スコアが高いほど年収が高いというデータもあるくらいです。
TOEICと年収の関係については以下の記事に詳しくまとめたので、興味があればチェックしてみてください。
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Q.英会話をできるようになりたい人はTOEIC S&Wから受けるべき?
TOEIC L&Rから受験することをおすすめします。
なぜなら、TOEIC L&Rをできない人がTOEIC S&Wを受けても、もっとできないからです。
詳しくは以下の記事をどうぞ。
Q.「TOEICと英語力は関係ない」って聞いたけど本当?
それはウソです。
TOEICと英語力は大いに関係があります。
詳しくは以下の記事にまとめました。
ぜひチェックしてみてください。
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Q.TOEICの勉強をやらずに英会話の勉強をしちゃダメ?
英文法や英単語をはじめとする英語の基礎をちゃんと分かっているなら、TOEICの勉強はしなくても大丈夫です。
ただし、「基礎が分かっていない」という場合は、TOEICの勉強から始めましょう。
TOEICすらできない人は、英会話なんてできません。
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Q.TOEICと英検どっちを受けるべき?
好きな方を受ければOKです。
ただし、転職で英語力をアピールしたい場合はTOEICを受験した方が良いでしょう。
詳しくは以下の記事をどうぞ。
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まとめ
TOEICは3種類ありますが、一般的にTOEIC L&Rのことを指します。
つまり就活・転職で重視されやすいのは、TOEIC L&Rのスコアです。
TOEIC L&Rは就活・転職でも役に立ちますし、何より英語の基礎を身につけるのにピッタリです。
ぜひ受験してみてください。
では!